「劣化するシニア社員」より

今後の日本の企業社会の中でフォローの必要性が高まるシニア社員の働き方に対して、現状と課題を提示しており、非常にわかりやすい本でした。

以下、内容より抜粋させていただきます。

 

*問題シニア社員の6タイプ

①嘆きタイプ

②おんぶに抱っこタイプ

③我が道を行くタイプ

④ご隠居タイプ

⑤無責任タイプ

⑥勘違いやりすぎタイプ

 

<シニア社員側に必要な姿勢として>

*シニア社員が新たな立場で働きがいを見つけて行くに為には、これまで持ってきた仕事観の代わりに、自ら新たな価値を創造するよう努力する必要がある。

*どのような職場においても、周囲と人間関係をうまく構築出来るか否かは、「相手を思いやる気持ちがあるかどうか否か」に尽きるといっても過言ではないでしょう。

*以下の姿勢が必要

「もっと貢献できるようになるには、何が必要か、自分に何ができるのか」

「今までの自分の経験を役立ててもらうには、どのように伝えていけるのか」

「自分がサポートや助言出来る時には、惜しみなく支援していきたい」

*今までの専門性や経験が活かせる仕事であるか否か

*仕事を教える事のメリットをもう一度見直す

・人に教えることで、自分の仕事が整理される。効率的なやり方に気づける。問題点にきづくことがある。自分のわからないこと、あやふやな点が把握できる。自信につながる。さらに高い次元に行きたい気持ちが生まれる。努力し続けられる。

 

<管理者側に求められる姿勢・制度として>

*管理監督者、及び周囲と本人の意識の乖離の問題

*仕事内容や役割、報酬面に関して、納得していない、管理者と合意が取れていない

→仕事内容や役割の確認、管理者からの期待と本人の希望、報酬面の合意と今後の評価など総合的な合意形成が必要

*メンタリング制度の導入

「メンターとなる人への研修」

「メンターへの相談対応の仕組み」

 

<マインドセット>

*「この会社で働く意味」「この仕事をする意味」「自分の人生と今の仕事との連動」などの価値観を常に意識しているか

*人生の意味づけがしっかりとできていれば、一時の不安や悲しみを抱えながらでも人生を肯定的に歩むことができるという豊かさにつながるのです。積極的な意味づけが治療のひとつの手段となることもある。(人生の価値観、何を大切に生きてきたのか=実在分)

*「本来自分は何がしたいのか」「何を大切にしているのか」が重要

*その職場から「何を得たいのか」「何を大切にしたいのか」をもう一歩踏み込んで考えることが重要。

*雇用延長に伴って今までの仕事の価値観が崩壊することはよくあります。だからこそ新たな価値観を作ることが重要になる。(簡単ではありませんが)

 

<最後に>

*「あなたは、何を大切に生きていますか?」

これは、シニア社員に対してだけの問いかけではなく、受け入れる側の人への問いかけでもあり、仕事をする全ての人への問いかけでもあります。さらに、仕事だけではなく、人生においての問いかけでもあります。一度「自分は何のために生きるのか」と考える日があってもよいのではないでしょうか。