介護と仕事の両立:その①

組織のダイバーシティマネジメントの推進支援のお仕事をさせていただくケースが多いのですが、少しづつ介護の問題が表面化してきているので、簡単にまとめていきたいと思います。


*介護を必要とする側の状況

・2025年問題:団塊の世代と言われる、1947年から1949年生まれの方々が2025年に後期高齢者(75歳以上)に突入し、介護を必要とする人が急増していく。しかも、都市部での増加率が高い。

・2025年の65歳以上人口予想は3657万人(30.3%)、75歳以上は2179万人(18.1%)

・2025年には65歳以上高齢者のうち「認知症高齢者の日常生活自立度」Ⅱ以上の高齢者の数は410万人にのぼる予想。

・2040年問題:65歳以上の人口がピークとなり、労働力不足経済へ突入。社会保障費が急増し、消費税率も30%まであげなくてはならないといった試算も出されている。

高齢者が増え、医療に占める労働力人口のウェイトが上がらざる負えない中、日本の経済を以下に伸ばしていくのか?


*介護を身内に抱える側の状況

・増え続ける介護離職:2013年9万3千人→2015年には12万人へ急拡大中

・今後の政府の動きとしては居宅介護を進めていかざる負えない状況

(入居型の介護施設は増やしていく予定はない。しかも、財源の問題等も含み、要介護度の軽い方は居宅での介護を進めていく方針。)

・家族への負担が増え続ける

・いままでは女性の負担増により身内の介護に対応してきていたが、今や働き盛りの40代の企業戦士が親の介護もしながら仕事をしていかねばならない状況になってきている。


→さて、今後の問題として、労働力市場が縮小し、働き手がどんどん減ってきている中、貴重な労働力が介護によって失われる時代が既に始まっています。企業・社会としての対策を急ぐ必要があるでしょう。